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ぶすっとクイントがタキトを睨む。
ガガガガ…
音を立てて扉が開く。
「これであと一つだ」
三人は歩く。
そして──
不意に前を行くクイントの足が止まった。
「どうした?」
タキトが尋ねるのと同時に、クイントが叫んだ。
「アネット!」
通路の終点でうずくまっていた影がごそりと動いた。
クイントが走り出す。続いて後ろの二人も走り出した。
「クイントッ」
アネットが自分のもとに走り寄ってきたクイントに飛びつく。
「アネット…?」
泣いていた?
涙でぐしゃぐしゃになった顔をアネットはクイントの胸に押し当てる。
「どうした?」
何があった?
どうして、ここにアネットが一人でいる?
嫌な胸騒ぎがした。どくんどくんと心臓が早打つ。
震える手でクイントは最後の扉を開いた。地下室と通路をつなぐ最後の扉を。
「──…」
「おい、クイント?」
地下室に出たクイントはその場に立ち尽くしたまま、動かない。
「クイント…?」
クイントの名を呼んだタキトは、それと同時に目を見開く。
辺り一面の血の海。真っ赤な真っ赤な。床も壁も。その中に静かに横たわる…
「おば…さ…ん?」
息を飲む。もう動かないニシアの変わり果てた姿を目の前に、タキトは声を失った。
(しまった…)
何が起こったかは一目瞭然だった。やつらに違いない。ばれたんだ。シスヤがここにいるということが、ばれたんだ…。
「うわ──」 |