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西の空が赤く染まっている。
「クイントが生まれ育ったトルキアって国はね、何十年にもわたって長い間戦争をしていたんだ。もちろんクイントが生まれたときも戦争の真っ最中だっただろうね。トルキアにはこんなに静かな時なんてなかっただろうし、村の男たちはみんな戦争のために徴兵されたんだ。お父さんの顔すら見たことがないかもしれない子供たちだっていただろう」
毎日毎日人々は怯え暮らしていて、いつ訪れるか分からない死をただ震えて待つしかなかった。
そして、そんな戦ばかりをしていたトルキアは、とうとう人が生活していけないほど荒れてしまった。緑は長い戦争のために枯れ果て、荒野だけが目前に広がっているだけに――。そして、彼らは自分たちの故国を捨て、この国に来なくてはならない羽目になってしまった――…。
クイントは、ルリアたちには想像もつかないほど、辛く悲しい思いをしてきている。それだけに自分たちを信じて心を開いてくれるまで、少し時間もかかるだろう。焦って、かえってクイントに不信感を、そしてもう二度と悲しみを与えてはならない。
リクシュは淡々とした口調で一言一言区切るようにルリアに話して聞かせた。
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