遙か縁の土地めぐり



花月

長崎の名物といえば卓袱(しっぽく)料理。
大皿に盛られた料理を,取り分けて食べるお料理です。中国料理っぽいところもありますが,そうとも言い切れず。和食と中国料理とオランダとかポルトガルのお料理が融合したもの…だそうです。
当然こういったお料理はお高いです。でも…食べたい…でも高い…。そんな葛藤(笑)
で。卓袱料理を食べられる料亭に「花月」というのがございまして,龍馬なども通ったと言われております。資料まで展示しているそうで…。行きたい…
そして,友人の「1人で行けないところに行こう」と言ってもらったので,思い切っていくことに。お夕飯だと高くて手が出ないので,お昼を。それでもトータルで諭吉さん1人がいなくなりますけれどね(一人分で)。

雨の中ではありましたが,訪れてみました。入り口には石碑まであり,説明板もありました。
そして入り口はこんな感じ。
ちょっとドキドキ…。料亭なんてめったに行きませんから。
声をかけてしばらくすると,中からお店の方が出てきてくださいました。

最初に案内されたお部屋。
ここでまずはお茶とお茶菓子をいただきました。
広い部屋に私と友人の2人だけ…。

そしていよいよ卓袱料理をいただくお部屋へ。
予約を入れてくれたのは友人だったのですけれど,龍馬の刀傷があるのを知っていたので,それを見るのが楽しみ,ということを伝えていたみたいで(笑),まさにそのお部屋に通されたのでした。
テンションが上がるわれら2人。

そしてまず運ばれてきたのがこちら。
卓袱料理はこのお料理から始まります。
「お鰭(ひれ)をどうぞ」
と。
お鰭とは鯛の身のことで,あ客様のため鯛1匹使いましたよ,とおもてなしの意を伝えるものなんだそうです。

いただいたお料理の中でも,一番おいしかったのがハトシ。
生まれて初めて食べました!
これも長崎の伝統的なお料理のようですね。
「ここでしか食べられないオリジナルですよ」
と,教えてくださりました。パンにエビのすり身とかを挟んで揚げたお料理なんですけれど,花月で出たのは2種類あって,1つは一般的なもの,もう1つは花月オリジナルのものとのことでした。

お料理をいただいた後は,お部屋の刀傷を見させていただきました。
柱にいくつかのこっている刀傷が,龍馬がつけたものとして伝わっているそうです。
何をしたらそうなったんでしょうね?(笑)

さらに,別のお部屋にある資料を見させていただきました。
龍馬の手紙とか立ち姿の絵とか,螺鈿の飾りがついた調度品とか,あとは「龍馬伝」に絡んでいらっしゃったのか,福山雅治のサインが入ったポスターとかが飾られていました。
本当に歴史がある料亭なんだなーと実感。

歴史ある料亭ではありますが,決して敷居が高くて一見さんお断りのお店ではありません。
がんばって奮発すれば行けるお店です。
お料理もおいしかったし,とても丁寧な説明とかして下さるし,貴重な資料はてんこ盛りだしで,満足度は高いのではないかと。
お写真とかも普通に「撮ってくださいね」とおっしゃってくださっていましたから,気兼ねなく撮れるし。行ってよかったな~。


作品とのかかわり

作品中には出てきません

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