遙か縁の土地めぐり



大野湊神社

とっても歴史がある神社でして,創建は飛鳥時代ではないかとのこと。
海に近いこともあるのでしょうけれど,海と湊の安全を守護する神様のようです。
私たちがそんなこの神社に訪れた理由はただ1つ。
当然のことながら義経に関係があるからー!(笑)

『義経記』によりますと,義経一行が奥州へ下る途中のこと。
どうやら『義経記』には安宅の関の勧進帳の件はざっと見た感じ,ないようですね。
その代り,弁慶が富樫の館へ様子を見るためにひとり乗り込んだようです。
その際,義経たちが弁慶を待っていたのが大野湊神社のようでして。
何やら境内には石碑もあるようだとネットで情報を見つけまして,向かったのでございました。

訪れた日は曇り。そしてぽつぽつと雨も降りだしてきていました。

境内にはやっぱり人がさほどいない…(^^;
そして迎えてくれた狛ちゃんたち。

大きなお口ー!
愛嬌のあるお顔です。

御手水の龍もなんとなくくすっと笑ってしまう。

境内には神馬の像も。真っ白なお馬さん。

建物にあった社紋の彫刻。とってもきれいで思わず撮っていました。
大野湊神社のものなんですが。立体的な波とかとってもきれい。
「洲浜紋に波」と呼ばれる紋のようで,洲浜は三角州のことのようでして,三角州にある神社であることからこの紋なんだとか。
それに波を加えたのは,海が近かったから…なんでしょうね。

で。
で。
肝心のネットで見かけた石碑の場所がわからあああああん(笑)
これはもう私たちではわからんわな!ってことで,ご朱印いただいたとき,神社の方に質問させていただいたんですよね。
よっぽど珍しい質問だったのかもしれないんですけれど,ああ,という感じでわかってくださり,わざわざその場所まで案内してくださったんですよねー。
それがコレ。

おおー!
確かに石碑に「義経」の文字が見えます。
えーと,「義経が一夜とまりの宮さくら」とあるようです。俳人・画家であった清水九璋の作品なのだとか。

その後,神社の方は別の場所に案内してくださいました。
こちらの建物は昔の本殿なんだそうです。

そしてカギを開けてくださりまして,中を案内してくださいました。
中には源平合戦を描いたもので,本殿の大きさに絵馬を合わせて作ったのだそうです。
とっても大きなその絵馬は,江戸時代に描かれたもので14.3mもあり日本一の大きさとのこと。
近年,修復したそうですが,青の顔料だけがわからず,修復できていないのだとか。
写真を撮っても大丈夫,と仰っていただけたので,これでもか!というほど撮らせていただきました。
いや,だって,自分の人生の中でもう拝めない可能性が高いじゃないですか…(笑)

これが修復できていない青の顔料部分。
きれいな青です。

ここまで大きな絵馬,完成するのにどれくらい時間がかかったんでしょうねー(^^;

にしても,本当にありがたいことです。
たった二人で訪れたのにも関わらず,わざわざ案内してくださったんですから。
寺社仏閣巡りは,こうやって神社やお寺の方の温かさや普段なかなか見られないものに触れられることが多々あるのでやめられないのでございます。

作品とのかかわり

作品には出てきません

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