遙か縁の土地めぐり



観自在王院跡

毛越寺のすぐ隣には,観自在王院跡が存在します。
庭が……あります……。
出入り自由……。
庭……何もないけど!(笑)<

中には池(舞鶴が池)が復元されていました。ここも毛越寺の庭のように,曲線がとてもきれいでした。桜もこの通り咲いていて,風流なお庭でしたよー。

入り口にあった看板によりますと,『吾妻鏡』に次のような記載があるそうな。
説明書きにはこうあります。

観自在王院
観自在王院は阿弥陀堂とも号するなり。
基衡の妻の建立なり。
四壁に洛陽の霊地名所を図絵す。
仏壇は銀なり。高欄は磨金なり。
つぎに小阿弥陀堂も同人の建立なり。

つまり,観自在王院は二代目基衡の妻が建てた,ということのようです。
基衡の妻といえば,安倍氏。前九年の役で滅んだ安倍宗任の家系です。
基衡が亡くなったのを悼み,建てたといわれています。
で,本尊は阿弥陀如来,と。阿弥陀如来の別名は観自在王如来と言うそうで,故に,観自在王院というわけですね。
「霊地名所」は,京の名所のようで,説明によると八幡の御放生会・加茂の祭・鞍馬・醍醐の桜会・宇治の平等院・嵯峨・清水などの七ヶ所の景色だったそうな。
秀衡の無量光院もそうだけれど,やはり京に対しての憧れはあったんでしょうね。

の片隅に基衡の妻の墓がひっそりとありました。このそばにはお堂も立っています。

訪れたときは,春の藤原祭りの時期だったんですけれど,藤原祭りの間に,ここで「哭き祭」が行われるそうです。
なんでも,お坊さんたちが,泣くような読経をしてお堂の周りを回るのだとか。ちょっと珍しいお祭りですよね。

作品とのかかわり

作品とは関係ありません。

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